漢文を音読しようNO、9
 

                     

 

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(一)素読で体得する教え
 
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日本、中国、韓国は儒教国家であります。
 
 
しかし教え、考え方の違いがあります。
 
 
中国人、韓国人は儒教の教えを他人を批判する基準にしています。
 
 
日本人は儒教の教えを自らの反省の基準にしています。

 
なぜそのようになるのでしょうか。

 
 
中国人、韓国人は顕在意識に儒教を教え込みます。

 
顕在意識は損得を判断する場であります。
   
 
日本人は潜在意識に儒教を教え込みます。

  
潜在意識は善悪を判断する場であります。

 
従って中国、韓国は他国の言動を自国の損得に結びつけ批判、反論します。

 
自己中心的言動を繰り返すことが特徴であります。

 
現代の日本人の中にもこの自己中心的言動を繰り返す若者が増えてきています。

 
これは顕在意識に知識を詰め込み、潜在意識を活用しない人間であります。

 
解釈をしないで素読して潜在意識に儒教語句を浸透して善悪の土壌を涵養する

 
ことが重要であります。

 
 
 
 
(二)漢文を素読

言志四録  佐藤一斎

(一字、一字を指差し、前後に動かし素読しよう)
 
 
五十、   五十、五一、五二、五三素読音声ークリック

五穀自生、仮耒耜以助之。

人君財成輔相亦与此似。
 
五十一、

大臣之職、 統大綱而已。

日間瑣事、遵依旧套可也。

但発人難発之口、 処人難処之事、

年間率不過数次。 勿須紛更労擾。
 
五二、

社稷之臣所執二。

曰鎮定、曰応機。
 
 
 
五三、
家翁、今年齢八十有六。

側多人時、 神気自能壮実、

少人時神気頓衰脱。
 
 
 
余思子孫男女同体一気、
 
 
 
其所頼以安者所固也。
 
 
 
不但此老人気乏。
 
 
 
得人気以助之、 蓋一時気体調和、
 
 
 
如服温補薬味一般。

此基所以愛多人而不愛少人。

因悟王制八十非人不煖、

蓋謂以人気煖之。

非膚嫗之謂。
 
 

 

 
(三) 新たな素読
 
五四、 五四、五五、五六の素読音声ークリック

酒は穀気の精なり。

微飲は以て生養う可し。
 
過飲して狂きょうく)に到るは是れ薬に因って
 
 
 
病に発するなり。
 
 
 
 、附子、巴豆、大黄の類の如きも、
 
 
 
多く之を服すれば必ず瞑眩(めんげん)を致す。
 
 
 
酒を飲んで発狂するも亦猶お此くの如し。

五五、
 
 
酒の用には二つあり。
 
 
 
鬼神は気有りて形無し。
 
 
 
故に気の精なるものを以て之を聚(あつ)む。
 
 
 
老人は気衰う。
 
 
 
故に亦気の精なる者を以て之を養う。
 
 
 
少荘にして気盛んなる人の若きは、
 
 
 
祇(まさ)に以て病を致すに足るのみ。

五六、
 
 
勤の反を惰と為し、倹の反を奢と為す。
 
 
 
余思うに、酒能く人をして惰を生ぜしめ、
 
 
 
又人をして奢を長ぜしむ。
 
 
 
勤倹以て家を興す可ければ、
 
 
 
則ち惰、奢は以て家を亡ぼすに足る。
 
 
 
蓋(けだ)し酒 之が媒(なかだち)を為す也。
 
 

 

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