漢文を音読しょうNO,53

                                                              

 
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(一)T P P (環太平洋パートナーシップ)−国民から見たTPP          2014.3.20
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TPPとは10カ国参加で9000品目に及ぶ石油からプラスチック、医薬品、

農薬、工業、自動車、コメから錦鯉、美術品、武器まであらゆる製品の

関税を例外なしに撤廃して輸出入する協定であります。

今現在も1品ごとに妥協点を見出せずに各国と協議し解決されていない。

参加国のGDP総額でアメリカ、日本は其の内91%を占めています。

経済界は賛成、農業界、農水省は反対の立場をとっている。

農業部門のGDPに占める割合は1.5%である。

この割合の農業部門の反対でTPPに不参加になることは国民から見ると

納得いかない面があります。

なぜこのような状態になるのであろうかを精査する必要があります。
 
お米の生産額は1億6000万円であります、その主とする補助額が年間

4兆円を費やされています。その大半が農協の口座に振り込まれます。

もしTPPに参加することになるとこの4兆円の収入がゼロになります。

これこそ絶対に阻止しなければ農協組合 (J A )は倒れてしまいます。

従って外国での交渉ごとがあれば幹部が大勢が連れ添って反対のために

政治家の後押しをしているのであります。

それだけ必死に反対死守を行なっております。
 
農水省は1年間小麦500万トン、お米77万トンを国家独占輸入しています。

輸入商社となっている農水省は当然反対しないと別予算収入が減ってしまいます。
 
与野党過半数である356人(2011年)の署名を得て、TPPの交渉参加に

反対する国会請願を衆参議長に提出していました。

これだけの国会議員を結集できる力を選挙権をチラつかせて反対勢力を集めて

います、この力はこのままにすれば恐ろしい強大な力となってしまいます。

TPPによって余分な血税を無駄にしないためにも叩き潰しておくことが今後の国家

のためには必要な事だと思われます。
 
国民にとってTPPがスタートした場合、お米、牛肉、豚肉、其のほか食品は20%以上

安くなるはずです。

なぜならば農地の40%は強制的に耕作していなかったのです。

それが有効利用して耕作して栽培すればあらゆる農業生産は活発になり、一大農業

国家となるはずであります。

農家の若返りが始まり、多くの若人が農業に参入して人気ある職種となっていきます。

参考文献

 TPP興国論 松田 学著 KKロングセラーズ

 TPPで日本は世界一の農業大国になる 浅川芳祐著 KKベストセラーズ
 
(二)養生訓を音読しよう。
   
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貝原 益軒 (1630 - 1714年)は、江戸時代の本草学者、儒学者。

 著作 大和本草、養生訓、和俗童子訓
 
○忍ぶ、が養生の要諦(ようてい)

はじめにこらゆれば、必ず後の喜びとなる。

灸治をして熱きをこらゆれば、後に病なきが如し。
 
杜牧が詩に「忍過ぎて喜びに堪えたり」といえるは欲をこらえすまして、
 
後は喜びとなる也。

○未病を治す法

聖人は未病を治すとは、病いまだ起こらざる時、かねて慎めば病なく
 
もし飲食・色慾などの内慾をこらえず、風・寒・暑・湿の外邪を
 
ふせがざれば其の犯すことは少しなれども、
 
後に病をなす事は大にして久し。

内慾と外邪を慎まざるによりて大病となりて、
 
思いの外に深き憂いに沈み久しく苦しむは病のならいなり。

病をうくれば、病苦のみならず痛き針にて

身をさし、熱き灸にて身を焼き、苦き薬にて身を責め、
 
食いたき物を食わず飲みたき物を飲まずして、

身を苦しめ、心をいたましむ。

病なき時、かねて養生良くすれば病起こらずして、
 
目に見えぬ大なる幸いとなる。

孫子が曰く、「よく兵を用いる者は赫々の功なし」と。

云う意は兵を用いる上手は、あらはれたる手柄なし。
 
いかんとなれば兵のおこらぬさきに戦かわずして勝てばなり。
 
又曰く「古の善く勝つは、勝ち易きに勝つ也」と。

養生の道も亦斯くの如くすべし。
 
心の内、わずかに一念の上に力を用いて、
 
病の未だおこらざる時、かちやすき慾に勝てば病起こらず。
 
良将の戦わずして勝ち易きに勝つが如し。是上策なり。是未病治すの道也。
 
参考文献 養生訓・和俗童子訓 貝原  益軒著 岩波文庫

     日本の名著 貝原益軒 中央公論社
 
 
(三)洗心洞箚記(さっき)を音読しよう。
 
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洗心洞箚記ー大塩平八郎(中斎)(1793〜1837)

○英傑は大事に当たりて固より禍福生死を忘る。

 而して事適たま成れば、則ち亦た或は禍福生死は惑う。

 学問成熟の君子に至りては、則ち一なり。
 
○物に繋がるる者は、常にして動く、況や変に逢うをや。

 地に安んずる者は、変に逢うと雖も動かず、況や常をや。

 是の故に止まる所に於いて、以って止まるを知らざるべかざるなり。
 
○人の厄難を救う時は吾が霊淵の一波の動くや否やを験せよ。

 一波 僅かに動けば、則ち既に情欲の在る有り。

 天の体に非ざるなり。天の体に非ざれば、則ち救はざるの愈れり

 と為すに如かず。
 
参考文献

洗心洞箚記ー大塩平八郎(中斎)著  岩波書店
 
 
 
 
 
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