古典を音読しょうNO,83

                                                              

 
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(一)10万年かかる使用済み核燃料の無害化が300年程度に短くなる。  2015.1.20
      
3.11の福島原発の事故以来から脱原子力発電が叫ばれるようになっていました。

しかし原発事故を防止するために日本の研究者達が結果を最近出してきている。

日立、東芝がこの研究分野では世界に抜きん出た存在であってその成果がこのほど

発表している。今までは使用済み核燃料の無害化が10万年を有することになって

いたがその無害化を300年に短縮する事に成功して10年後には実施が可能になっ

てきたと発表した。 この問題は世界が一番悩み十万年もの間に次から次へと核燃料

ゴミが増えて地球上が核のゴミで満杯になるような状況を解決できる画期的発明で

あります。日立は処分場の面積を約4分の1まで減らすことができるとみており、開

発の結果に注目が集まります。

ここでいろいろと記すよりも専門家の解説を聞いた方が有意義ですので下記へ・・

東芝の4S,TWRという次世代開発原子炉研究にマイクロ社のビル・ゲーツ氏が資金援助

をしていることで日本に視察してきています。

その原子炉の説明が動画で専門家がされていますので是非参考までに御覧ください。

YOUTUBE

   https://www.youtube.com/watch?v=bfuc1q_tW9M&feature=player_embedded    A

   https://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=RXj77N-RlFQ    C
 
 
(ニ)翁(おきな)問答集を音読しよう。
      

中江藤樹(1608〜1648)

江戸時代初期の儒学者。わが国の陽明学の開祖。近江国(滋賀県)の生まれ。
      音読音声
問曰
五倫のみち、其の名をばうけたまわり候へども、詳しい理由は存じません、全孝の心法日用の

急務にて候へば、つまびらかに承りたく候。
 
師の曰く。

倫は次第なり、にんげんの次第差別五つあるゆえに、五倫となづけたり、五倫の道

常にありて、始めなく終わりなき物なれば、五典ともいう。

典とは「つね」と読む字なのだ。五典を中心として人々に教化する時は、それが

五教となる。五典は各人の心中に生来備わっている為、五常の性ともいう。

親と子との関係、君と臣と、夫と妻と、兄と弟と、及び朋友間の交際には各自一

定された順序区別が存在する。これを五倫と言う。

人間の対人関係はこの五に限られている。世間に人間は無限存在するものの五倫を一

も持たないひとは居ない。親は我が子を愛し、子は親に孝行で、相互によく愛敬し合

うのを親の道という。

君は臣に仁で、臣は君に仁で、臣は君に忠節を尽くし、相互に親睦し合うのを義の

道という。夫は妻に義で、妻は夫に順で、夫婦がよく和合するのを別の道という。

兄は弟を愛し、弟は兄を敬し、兄弟がよく和睦するのを序の道と言う。

友人間交際に偽りなく、相互に相手を尊敬しつつ親しむのを信の道という。以上の

親、義、別、序、信を総称して五典というのだった。
 
人間の心には生来、仁、義、礼、智、信の五常が備わっていて、我々の行動を基礎

づける。 この五常の性が五典の道と自ら相合する。父子の親は仁である。

君臣の義は義である。夫婦の別は智、長幼の序は礼、朋友の信はこの場合でも信で

あるのだ。 五常は我々の内部に在ると知る人も、軽率に考えれば、五倫は外に在る

ので決して我々の内にある五常と適応しないと考え勝ちだが、これ程の深い誤謬は

ないと思う。天地に於ける万物は悉く神の御息がかからないものはない。とすれば

自己の心に孝徳が明瞭であれば、直接、神明に通じ、四海に明らかになるので、この

時には、天地の万物が凡て自分の本心である孝徳の内部に存在するといえる。

参考文献 

 藤樹、蕃山集    大日本思想全集刊行会


 
 
(三)古事記を音読しよう。
 
   音読音声
 
火神迦具土神

 かれここに伊耶那岐の命の詔りたまはく、愛しき我が汝妹(なにも)の命を、
 
子の一木(ひとつけ)に易へつるかも」とのりたまひて、御枕方(みまくらべ)
 
に匍匐(はらば)ひ御足方(みあとべ)に匍匐ひて、哭(な)きたまふ時に、
 
御涙に成りませる神は、香山(かぐやま)の畝尾(うねを)の木のもとにます、
 
名は泣澤女(なきさはめ)の神。
 
かれその神避りたまひし伊耶那美の神は、出雲の國と伯伎(ははき)の國との堺なる
 
比婆の山に葬(おさ)めまつりき。ここに伊耶那岐の命、御佩(みはかし)の十拳(とつか)
 
の剣を拔きて、その子迦具土(かぐつち)の神の頸(くび)を斬りたまひき。
 
ここにその御刀(みはかし)の前に著ける血、湯津石村(ゆついはむら)に走りつきて
 
成りませる神の名は、石拆(いはさく)の神。次に根拆(ねさく)の神。次に石筒(いはづつ)
 
の男の神。
 
次に御刀の本に著ける血も、湯津石村に走りつきて成りませる神の名は、
 
甕速日(みかはやび)の神。
 
次に樋速日(ひはやび)の神。次に建御雷(たけみかづち)の男の神。またの名は
 
建布都(たけふつ)の神、またの名は豊布都(とよふつ)の神三神。

次に御刀の手上に集まる血、手俣(たなまた)より漏き出て成りませる神の名は、
 
闇淤加美(くらおかみ)の神。次に闇御津羽(くらみつは)の神。、石拆の神より下、
 
闇御津羽の神より前、并はせて八神は、御刀に因りて生りませる神なり。
 殺さえたまひし迦具土の神の頭に成りませる神の名は、正鹿山津見(まさかやまつみ)の神。
 
次に胸に成りませる神の名は、淤縢山津見(おとやまつみ)の神。次に腹に成りませる神の名は、
 
奧山津見(おくやまつみ)の神。次に陰に成りませる神の名は、闇山津見(くらやまつみ)の神。
次に左の手に成りませる神の名は、志藝山津見(しぎやまつみ)の神。
 
次に右の手に成りませる神の名は、羽山津美(はやまつみ)の神。
 
次に左の足に成りませる神の名は、原山津見(はらやまつみ)の神。
 
次に右の足に成りませる神の名は、戸山津見(とやまつみ)の神。
 
正鹿山津見の神より戸山津見の神
 
まで并はせて八神。かれ斬りたまへる刀の名は、天の尾羽張(おはばり)といひ、
 
またの名は伊都(いつ)の尾羽張といふ。

参考文献
 
古事記 (上) 次田真幸  講談社学術文庫

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