古典を音読しょうNO,95

                                                              

 
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(一)AIIB,アジアインフラ投資銀行              2015.5.20
     読み上げ音声
       
2015年の3月日本の情報界、政治界において「バスに乗り遅れるな」という言葉を聞か

れるようになって結論はバスに乗らなかったことで終止符を打ちました。

今回はAIIBというアジアインフラ投資銀行がチャイナでスタートすることでその

参加するかで議論を交わされたのであります。この銀行はアメリカ、日本が参加しな

いために高利貸しのノンバンクになり、巷ではアジアインチキ、イカサマ銀行と言わ

れておりますがチャイナのお手並みを見守ることが正解であろうと思います。
 
しかし、100年前の1914年にも「バスに乗り遅れるな」という情報が新聞では

持て囃されたと聞いております。 同じくチャイナの国土を割譲して外国の国々が押

し寄せ又アジア諸国の植民地を増やして搾取を我先にと先進国8国が押し寄せて賑

わったのであります。 今回のイギリスが参加して一気に先進国がアジアのインフラ

工事に参加して搾取して儲けようと57カ国が参加しています。 ヨーロッパの国々

はチャイナへの軍事的脅威はロシャが壁になっていますので気にしておらずに経済的

優位であれば大いに参加してむしり取ろうという魂胆であります。100年前と同じ

で有ります。今のアメリカに対してもヨーロッパから見ると2年しか州知事を経験し

ていないオバマ大統領に対しても全く驚異を感じておらないことで即AIIB参加表

明したのであります。

今でもヨーロッパから見たアジアは経済的、金融的に搾取して儲ける対象でしかあり

ません、従って100年前の国土、植民地としてでなく、経済的搾取が目的であって

儲けが出来ないと分かればさっと引き上げてしまうのが落ちでありましょう。

その即いなくなった後に情と政治判断の無さから残った日本軍が侵略国の汚名を8カ

国の代表で責任にとらされて敗戦国になったのであります。
 
100年前と全く同じ構図であります、その中に今回は入らなかったことが正解

であります。 チャイナとしては名目上AIIBが出来たことでGDPを増額する

隠れ蓑ができて偽りGDPを倍額にする方法を構築したことで10年間偽装成長する

骨組みができて万々歳であります。

これからアジア諸国に高金利を貸し付けて、高速暴走鉄道、原子力メルトダウン発電

、鬼城建設をアジアに広める事に邁進することでしょう。
 
 
(二)葉隠れを音読しよう。
 
 
葉隠:佐賀藩士 山本神右衛門常朝(1678〜1748) 出家隠棲していたが

彼を慕う侍の田代又左衛門陣基が7年間足繁く通い常朝の武士道口述を筆記した著作
 
  音読音声
 
○覚悟薄き時は人に転せらるる事有り

決定覚悟薄き時は、人に転ぜらるる事有り。又集会話の時分、気ぬけて居る故に、

我が覚悟ならぬ事を、人の申し懸かり話などするに、うかと移りて、それと同意に

心得、挨拶も「いかにも」と云う事有り。

脇より見れば同意の人の様に思わるるなり。それに付、人に出会いて片時も片時も気

の脱けぬ様に有るべき事なり。その上話し又は物を申しかけられ候時は、転ぜらるる

まじきと思い、我が胸に合わぬ事ならば、其の趣申すべしと思い、其の事の越度を申

すべしと思いて取り合うべし。差立てたる事にてなくても、少しの事に違却出来るも

のなり。

心を附くべし。又予ていかがと思う人に馴寄らぬがよし。何としても転ぜられ、引き

入れらるるものなり。 ここのたしかに成る事は功を積まねばならぬ事なり。
 
参照文献

葉隠  神子 侃 徳間書店
 
 
(三)日本外史を音読しよう。

頼山陽作 安永9年(1780)〜天保3年(1832)
 
   音読音声
 
海道是に於いて開く。而して山道は未だ開けず。本田正信、策を建つ。木曽氏の遺臣

山村良勝・千村吉春を擢(ぬき)んで、帰って木曽を徇え、悉く西吏を遂わしめ、

遠山友次に命じて東美濃を徇え、故邑を取らしめんと西尾光教は美濃の兵を以て

来たり帰す。

真田昌幸は信濃の兵を以て叛き去る。昌幸の長子、信幸、素より我が眷顧を受く。

固く之を諌む。昌幸之をして小山赴かしめ、

自ら次子幸村と西走す。夜、沼田は、信幸の邑なり。入って其の婦を見んと欲す。

婦は本田忠勝の女なり。辞して曰く 良人同じく帰らず。是れ必ず故有らん。

妾敢えて 私に門を開かず と。

其の子を見んと欲す。曰く公、孫を抱かんと欲せば、何ぞ「必ずしも今日ならんと。
 
遂に士卒に命じてに乗らしむ。昌幸強ふる能わず。去って上田に帰り、兵を

励まし以て我が軍を竢つ。
 
   意訳ー(ひ): 土塀に外が覗けるようにしたもの
 
参考文献

日本外史新釈 頼成一 弘道館 
  
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