貝原益軒-和俗童子訓の素読

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1、忙しく、速く読むべからず、ゆるやかに読むべし。


2、書を眼で見て、口で読み、心に到る。


  

3、読み覚えても時が経てば忘れる、多く読誦すれば、

 

自然に覚えて、久しく忘れず。 従い何回も熟読すべし。

 

 

4、繰り返し読みて、数十偏つとめてから、其の先を


読むべし。


 

繰り返し読まずして、広く数十巻の書を読んでも益無し。
 

5、書を読むには読み声を明らかにし、読むべし。


6、書を読むには、熟誦しても久しく読まざれば必ず忘る。


   

故に書を読み終わって後既に読みたる箇所を時々繰り


返し読むべし。又毎日三、四、五度と授かりたる所を、


今日読み習うところに通して、後読むべし。


このようにすれば忘れず。


  7、四書五経を毎日百字づつ、百偏熟誦して読み、書くべし。


是ほどのこと、老いらくの年と言えども努めて為し安し。


  

8、此れに勝れる学問の方法はない、若きも老いしも此の


方法で学びたる者は将来の財産となる。

 


 

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