陰陽思考法ー最近の小学生監禁事件を検証

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2000.2.17記す

小学4年生のときに,誘拐され9年間監禁していた男が捕まり、19歳の

女性が開放された。ただしこの女性のことを考えると、9年間の動物扱い

されたような苦しい生活から精神的,肉体的に立ち直りするためには、

少なくとも数年間はかかるであろう。精神的には小学生4年生のまま

の状態であろう。これからの彼女の精神的成長を祈り,女性の話はここで

終わりにする。

 

ここで注目したいのは男性の行動は、どうしてこのような事件を起こしたのであろうか。

 

この事件は最近の若者が起こす、すべてに共通して言えるものがある。

1.すべてのことは、他人、環境が悪く自分は正しいと思っている。(陽的考え)

2.やさしい,おとなしい顔立ちをしている。

  最近のこども達ー30代前半の人達は心に思ったことは、即言葉に出す習慣に

  になっている。思い浮かんだことを頭に留めて、練り、考えてそして表現する、発言

  する習慣、力がない。従い悩みも即他の遊びで発散で吐き出してしまい、心に,

   頭に押し留めて悩み抜く力が不足のため、顔にはおだやかな,やさしい顔のまま、

   殺人強盗など悪い行動を衝動的に平然と行うようになっている。

3.携帯電話,携帯ドリンクの弊害

   思い付いたら即電車の中から友達に電話する。のどが乾いたから即ドリンクを飲む。

   こんな習慣から思い付いたら行動を起こす癖、習慣から悪いほうへ,楽な方へと

   楽しい,快楽の方へと行動がエスカレートして行っている。

4.親であるPTAも学校が悪い,世間が悪いと他人,他者を責めている。(陽的言動)

  子供が,学校で頭をたたかれ、叱られた時即先生が責められる、自分の子は正しい

  先生が悪いことになる。子供が反省する機会が不足している。

自分の言葉、行動はすべて正しいと思い、他人,周囲が悪いと考える。−ーー陽

  他人の言葉,言動はすべて善であり、正しいと考え,自らを反省する―ー----陰

 

6.陽的考えに、若者だけでなく社会全体がどうしてなったのか、これは学校の教育、

  内容が性善的教えとなり、その善の知識が頭全体に行き渡り、善で他人を推し量る

  観方がすべてになっている。しかし社会は反対に自己主張の世界,すなわち性悪

  世界である。自分だけが合格すれば幸せ,自分だけが就職すれば幸せ,自分、自社

  だけが儲かればと言う自己中心的社会であり、競争世界である、  

  学校の教えはすべて性善説となり、社会は性悪的社会である。 

  この矛盾が知識偏重の子供達にとって、学業が優秀であれば、あるほど犯罪を犯す人間

  をなっているようである。

  性善と性悪これは性善が正しく、性悪が不正ではなく競争世界でなければ,発展成長

  は望めない、但し度が過ぎれば良いものも悪くなる。性善説も過ぎる方法を実践して

  みると、世の中の人はすべて善人であり、仕事をさぼるような人はいない、管理、監視する

  必要はない、またすべて平等に給料はわたすべきである。と行なった時必ず会社は倒産

  する。また、皆働く意欲を無くしてしまう。

 

7.尊敬する先生から教わってこそ、学ぶことができる。

  叱られて,子供がそれに従う,尊敬する先生から学んで始めて教育の根本が得ら

  れる。  PTAから,生徒から罵倒されている先生,校長から良い教育をうけても

  子供の頭脳には教えは残らない。

監禁事件の犯人の環境は

 1.父親は60歳ぐらいの時の子供であった。

 父親は不在で母親だけで育成されている。一人子で甘やかされて育てられる。

 この甘やかされて,一人子は、自分の悪い言動がすべて正しいという習慣が

 身についてしまった、またすべて親が与えてくれる自ら働かない生活が身についてしまった。

 しかし、表面意識の悪い言動は自らの潜在意識の深いところでは悪いと認識していることである。

警察に捕まったとき、精神かく乱状態になったのは、捕まったときのショックで、

その隠れて,押し込められていた潜在意識の考え,思いが表面に出て、9年間の自らの行状に、

潜在意識が苦しんでいる姿である。表面の意識はわがまま状態を繰り返しその表面意識の活動を

悪いと思っている潜在意識が出ようとしても9年間表面意識に押さえられ考えを言動として出す

ことが出来なかったのである。

    親,環境   | 顕在(表面)意識 | 潜在意識 | 本能,性欲

   わがままで育成  >    >      何事も思うとうりになる習性      

苦労せずに,自分の物になる習慣が身について耐える力が不足 ー 性的欲求(勉強などで抑制)

   この37歳の犯人は、甘やかされて育てられたことが、自らの行動の判断が

   できなくなってしまった。しかし、最近小学生を殺して、任意同行を求められ、

   自殺した若者の場合は,逆に厳しく育てられ、親の判断に一任しながら育ち

   自らの行動の善悪が判別できなくなったように感じる。

      この監禁犯人の刑は、法で最高で,5年から7年と言われている。この刑はバランス

   としては、9年2ヶ月の監禁と女性の大切な成長期を台無しにした罪を考えると

   法を考え直す大きな問題が今後出てくるであろう。

   潜在意識は善悪の判断を決め,顕在意識は損得の判断を行う。

   親が厳し過ぎること、甘過ぎると判断を親に任せるようになり,

   自分の顕在意識の判断ができなくなってしまう。ー言いかえると潜在意識の

   善悪の判断、思いがゼロになる。

 従って,顕在意識は、楽になること、性的欲求に流れて行く。潜在意識の善悪の   

   判断は、総合的判断には影響を与えなくなっていく。

   顕在意識は自分に得になること、楽になること、気持ち良くなることに行動して行く。

   

  家庭内暴力が衝動的に起こることは溜まりに,溜まった潜在意識の思いが表面

  に出て、押しつぶされた潜在意識の力と押さえつけていた顕在意識との戦いである。

  潜在意識は(A)善的働きと(B)顕在意識を補い,助力する働き−をもっているが 

  A><B が反対の方向,指示のため,時々暴発するのである。

                                             

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