世界維新

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2000.2.20記

現代の問題をいろいろあげてきたが,これらの問題の解決方法を

明示して行こうと思う。戦後60年間の教えが間違っていたことを

認めなければならない。しかし日本だけでなく,先進国すべてに

共通していることである。

子供も,大人も共通して言えることは知識偏重で,その知識を生

かしきれていないことである。

 

小学生で親より知識があり、大人を尊敬できなくなっている。

先生を尊敬する,親を尊敬するのでなく卑下しながら塾に通い,

学校に通い,家で一人前の言動を繰り返す,大人は上司を心のうちで

軽蔑し,馬鹿にして嫌々ながら従っている。

テレビ,マスコミで有名な講演者がくれば,聴きに行き,感心する。

しかし,その内容を活かすわけでなく、いかに多くの講演者の話を聴く

ことに終始している。従い有名人であれば、誰でも良くテレビワイドショウ

で、話題になっているつまらない噂話,他人の悪口を聞いて満足している。

役に立たない知識を頭につめこみ、楽しかったで終わりである。

子供は塾と学校に通い、多くの知識を詰め込んでいる。

コンピユーターで言えば,100ギガのデイスクに次から次へとインターネットの内容を

記憶させているのと同じで,メモリーにはいろいろなソフトを記憶させデスクトップの

画面は満杯であり100ギガのデイスクも満杯,時々動かなくなり強制終了しなければ

ならない状態が現代の子供も、ビジネスマンの精神状態であろう。

この日本の経済状態,社会問題,教育問題を解決して行く方法は、頭脳をいかに

練るか、この一語のように感じる。この打開策は明治維新の志士たちの言動を

学ばなければならない。明治の維新をやりとげた志士達はどうしてあの変革を達成

したのか、

 

頭脳を図示するとこのようになると思う。

 

 

顕 在 意 識は

損得,苦楽で判断

潜 在 意 識 

善悪を判断

本能、性的欲求、食欲

自己顕示欲

 

ここで問題となっているのは子供の非行,援助交際される子供、援助交際する大人

あらゆる問題は,自分の得になること,利益になることを選択する、プラス性的欲求

食欲を満たすことのための選択である。

善悪の判断をすることが,全く希薄になっていることである、では善悪は知っている

のかと言えば、知識の分野である顕在意識は当然知っているのである。

連休などで行楽地は常に多くの観客が行くが皆海岸や遊園地は空き缶はあちこちに

捨てられている、すべて自分が楽の方に選び飲めば即どこへでも捨ててしまう。

大人も子供も皆何が善であるかを知っている、が楽の方を選び悪を平然と行ってしまう

世の中になっている。

 

善悪は大人の躾で学んで行かなければならないが大人自身も唯知っているだけである。

善悪を教える大人も半数以上が守れない,学校も先生自身もいろいろな問題をかかえて

いる,従いそのような環境の中ではいじめ、登校拒否,学級崩壊が起こることは当然の

結果であろうと思う。この現状を打破するために明治維新の志士達に学ぶことにする

次第である。

ここで頭脳的に問題となるのは潜在意識の教育が家庭でも,学校でもなされていない

ことである。 善悪の教育は家庭の躾が,親の態度,行動が教えとなるがこの教えを

この60年の教育で知っているだけで善的行動はできないようになり、親の育児放棄

のような事件もあちこちで起きている。

 

今道徳教育を行えば良いと言う意見も多い、しかし道徳教育を顕在意識に教えこんでも

今知識だけで何の変化も得られないのである。

江戸時代の末期に武士,農民,町民子供達は四書五経の素読を行っていたのである。

幼い子,3歳ぐらいから漢文を読み聞かせ、その後唱和させられたのである。

全く解らない漢文を指差しながら読ませ聴かせ,素読させられたのである。ところが

多くの子供達は同じ文章を100回―200回と素読しているうちに暗唱するようになり

解らないはずの漢文が知恵となり、行動になって表現されるようになって行ったのである。

ここに、現代の教育と違う大事なところが潜んでいる。

 

解らないまま素読していることである、解らないとは顕在意識には理解できていない

ことである。従い潜在意識にはそのまま漢文が刻印されていく。その素読を

100回ー200回以上行っていた。それは漢文を見なくとも口からその文章

がスムースに、無意識に次から次へと出てくるのである。3−5歳と幼ければ

幼いほど少ない素読で暗唱してしまう。

 

この解らない事ー、知識になっていないことが重要なのである。ところが潜在意識

には刻印された漢文の素養は、2,3年後言動になって表現されてくるのである。

 素読は潜在意識に植える種なのである。この素読が10歳―15歳になって損得

 だけで判断する顕在意識をけん制し、判断のなかに善悪のものさしを入れ、

最終決断するようになっていくのである。

 

又本能だけの判断行動を押さえ、総合的判断が下せるようになるのである。

英語教育にしても、今中学,高校と6年間教育されても英会話ができないと

いわれるが日本語,漢字を知らない人間が日本語以上の英語語句を覚えること

はできない。漢文は、漢文の主語,動詞,目的語は英語と同じ並びなのである。

また江戸時代、明治の人達が外来語を苦もなく覚えている。これは素読の効果

であろう。

  

 

  

           素読の実践

   善悪の教育は、西郷隆盛, 坂本竜馬、伊藤博文、勝海舟他志士達がすべてが

  学んだとされる佐藤一斎著の言志四録をすすめたいのである。

  この書には1133の訓示がある。

  この訓示を最初からでも良いし、選択してもよいのである。

  声を出して、漢文を唱和するのである、同じ文章を何回も素読する

    のである。始めは漢字とひらがなが混ざった文章を読み、30回から

    50回読むと漢字だけを見て,唱和素読するのである。すべて100回

    は素読し、次の文章に進むのである。    

    長い漢字だけの文章でも100回素読すれば潜在意識に浸透する。 

   毎日漢字で数えて100語前後を50−100回素読する。大きな声で

  、はっきりとゆっくり,重々しく素読する。意味については簡単に掴み、

   後は素読,何も考えずに素読する。覚えようとせずに必ず漢字を見て 

   おこなう。 30日間毎日行うことによって、何かが得られるはずである。

   良ければ1年,2年と続けることである。子供でも大人でもこの素養は大きな

    頭脳財産になるはずである。

     

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