漢文 と子供

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大人と子供はどちらが早く漢字を覚えるだろうか。

年齢を5歳の子と大学生20歳ではどちらが早く長く覚えて

いるだろうか。  この勝負は誰もやっていないのでなんとも言えないが

20歳の人は漢字を左脳で覚えようとする、5歳の子は右脳で覚えようと

します。5歳の子は絵を見る感覚で覚えるように感じる。簡単な3字画よりも

15字画―20字画のほうが早く覚えているようである。最近幼稚園で論語

の素読を実践しているところがあると聞くが、すべて漢文を難なく覚え、全く

漢字だけの論語3歳―6歳の子供達全員唱和が素読する風景を親が見た

場合驚くだろうと思う。これは別に能力開発教室で訓練した子供達ではなく

一般の幼稚園で漢文を教えると即覚えてしまうという園長先生の言である。

江戸時代の末期には、3−5歳になると漢文を読み聞かせ覚えさせたと聞く。

英語教育

ここで、我々は,日本語をどのような経緯で覚えたのだろうか、生れてから1歳

になるまで、日本語を教わるのでなく,母親の語り掛ける言葉を聞き、両親の

話している言葉を聞き、周囲の人の言葉を、テレビの漫画の言葉を聞き2,3歳

になると一応の日本語を親と他の子供と話している。この1歳になるまで解って

聞いてはいない。解らない言葉を,雰囲気を感じながら聞いているだけで、意味

不明の言葉を聞いているのである。聞いて聞いて意味不明の言葉を何回も何回も

聞いて覚えていき,2,3歳ぐらいになると親と話しているのである。

ところが中学から英語を習い、学習して大学まで10年勉強して英会話ができない。

これは、意味不明の英語を何回も聞いて,聞いて聞きまくり耳に覚えさせ,その後

発声して口に覚えさせるようにすること(日本語を覚えた方法)が必要である。

 

専門的には顕在意識に教えるのでなく潜在意識に覚えさせることが必要である。

漢文の学習もすべて漢文から意味不明な言葉として何回も繰り返して,耳に,口に

眼に覚えさせ、潜在意識に刻印される。その後どのような意味なのかを確認する。

そのようにすることによって知識重視の教育でなくなる。その漢文の内容を

潜在意識に浸透していることは体得していることで,知っていても行うことが出来ない

現代の教育とは違う面が出てくる。又覚えて,覚えまくる、暗記学習ではないため

顕在意識の負担がかからない。この学習方法を習慣になれば英語教育も、英会話

が早期に自然と話せるようになる。なぜなら潜在意識に慣れさせ,口に,耳に、眼に

刻印することを実践すれば,触覚,嗅覚、五官すべてを動員する学習となる。

現代であれば漢文を読んで聞かせ、その解釈はしないようにする。

そのように習って知るだけで、言動に影響を与えない学習である。

英語の先生の6−8割が英会話ができない現状である、だが教育関係の人は認めない,

10年習っても生徒は話せるようになるはずがない。これも英会話の

文章を500センテンスを1文章につき100回から200回聞いてから,100回ー200回

素読するように、発音してみることである。

飲食業をやっていて、20歳の女性がスナックに勤めてアメリカ人ばかりなので英会話が

出来なくて困っているーと話を3人から聞いていたが上記のような文章を読んで3ヶ月後に

皆話せるようになっている。今英会話教育が流行っているが、考えながら話しているよう

な感じがする。決まっている基本の文章は徹底的に発音して自然に出てくるようになる

ようにすることが大切だと思う。

漢文の素読方法実践

凡作事、須要有事天之心、不要有示人之念。

               上記は言志四録ー佐藤一斎著

この漢文をみるだけで、現代では嫌気になる。この漢文を先に読むようにするには

現代には合わないので、現代文に直した文章をまず読むのです。

凡(およ)そ事を作(な)すには、須(すべか)らく天に事(つか)うるの心有るを

要すべし、人に示すの念有るを要せず。

現代文を何回も読み、声を出して唱和して(素読)して眼に、口に、耳に刻印

するのである。10回―20回素読すれば、漢文だけをみて,素読する。

意味は日本語であるので自然と解ってくる。 自分だけの解釈で訳者の意味を

100回以上素読するまでは読まないことである。

ある人は意識的に暗記してしまう人もいるだろうと思うが、決して覚えようと

しない方が良い。無意識的に自然とこの言葉が出るようになんかいも素読

することである。ここでは言志四録を例を出したが論語でも、大学でも、孝経でも

四書五経の中から自分にあった本を選択すべきだと思う。

 

100文章以上を漢文だけを見て読めるようになると、少々難解な本を読むのに

苦労しないようになるし、500文章になったときは自らの頭脳変革、言動変革

がどのように変わるかを,自らを第三者的に眺めてみると面白いように思う。

再度注記したいことは、何回も素読するとは、声を出して読むこと。覚えようとは

思わないこと。頭に覚えるので無くー眼に、口に、耳に覚えさせる。

漢文を一目見た時その文章が即出てくるようにする。一瞬のうちにその言葉が

出てくるまで素読を繰かえすことである。

 

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