性善説を学習していると言えば周囲から聞こえがよい、

但し性悪説を勉強していると言えば、必ず不信な，怪訝な顔をされる。

なぜ性悪説を，なぜ戦争論を、なぜ孫子の兵法を勉強をするのだ。

今の時代戦争をする学習は，時代遅れと言う意見もありました。

確かにその通りであります。しかしここで性悪説の学習は現代の

社会心理学、人間心理学，ビジネス心理学をを学ぶのに良き

教材であろうと思います。

人間の心理，頭脳から見ると一つの推理仮定することができます。

ここで論語であれ、孟子，筍子，韓非子を明確に性悪，性善説と２つに分けることはできない。

潜在意識の働きを知ってもらいたいのであります。昔から日本には素読と言う

風習がありました。

これは小さな２，３歳ころから漢字を見て，何回も四書五経を読んだのであります。

―論語，孟子，大学，中庸、−易経，書経，詩経，礼記，春秋ーー

江戸時代には農民も，町民ももちろん武士も一緒になって朝から素読が学習の主体で

あったのであり、その成果が明治維新の無血革命に繋がったと言われています。

ではこの素読が重要である証として何回も素読することにより自らの行動として表現されて

くることであります。

３−１０歳の子供に難解な意味不明な漢字の素読が頭脳に浸透し，偉大な効果をもたらして

いくのであります。声を出して本を読むことにより，頭脳に刻印されていきます。

そして解ったときには、その字句のような言動，考えになっています。

注記）素読の効果として

養生訓，和俗童子訓―貝原益軒著、岩波文庫青１０−１

　　　　　和俗童子訓の中に詳細に記されている。