漢文を音読しょうNO,30

                                                              

 
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(一)潜在意識の世界
           
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   潜在意識の原理
 
1、自分と他人との区別ができない、自国と他国との区別がつかない
 
  性質を持っている。
 
2、過去、現在、未来の3時相を判別できない、すべて現在と認識して
 
  しまう性質を持っている。
 
生まれて最初に接する言語が日本語であった者は左脳で音声を聞き、左脳
 
で考え話している。
 
他国の人たちは他言語を右脳が主に働いて聞き、話す習慣となっている。
 
この違いが日本人の常識は海外からは非常識という違いが生まれている。
 
又犬の鳴き声を日本人は皆ワンワンと答える、しかし他言語の外国人は
 
皆が違う泣き声を答える。
 
日本語は左脳言語によることで製品を薄く、小さく、細く、短くすることで
 
日本の技術を世界に発信してきた。
 
この左脳発想、考え方が他国と違った言動をする特徴であり、批判されたり
 
賞賛される基となっています。
 
○無血開城で江戸城を明け渡し明治維新で西洋文明を受け入れる改革を行ったこと、
 
○第二次大戦で敗戦して一気に世界の頂点に経済を発展させたことなどの例を見ると
 
両件ともに40年で改革を達成しているのはこの左脳言語の日本語からの考え方が
 
基になっているのであると思われます。
 
今後日本の発想法が世界を制覇する考え方になろうと思われます。
 
もう日本には学ぶものはない、わが国が優れた国家と驕慢ぶり言動を良しとする
 
反日国家は日本からの影響を拒否して違った方向に行くことによって経済破綻する
 
状況が続く国家が生まれるでありましょう。
 
なぜならば外交交渉のたびに植民地として虐げられた過去を引き出すことは潜在意識
 
の原理から過去を現在に呼び戻し最貧国になることを求めていることと同じです。
 
これからの経済は西洋、東洋の良き考えを併せ持っていかなければ現代社会を生き抜
 
くことができない世界になっています。
 
言い方を変えれば左脳発想、右脳発想をうまく混合させていくことが世界を繁栄発展
 
させる方法でありましょう。
 
     参考文献 右脳と左脳 角田忠信 小学館
 

 
 
(二)古事記を素読しよう。
 
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八俣の大蛇
 
かれ避追はえて、出雲国の肥の河上の鳥髪という所に降りましき。
 
この時、箸その河より流れ下りき。
 
ここに須佐之男命、人その河上にあり以為ほして、
 
尋ね覓ぎ上り往きたまへば、老夫と老女と二人ありて
 
童女を中に置きて泣けり。
 
ここに「汝等は誰ぞ」と問いたまひき。
 
 かれ、その老夫答え言さく、「僕は国つ神大山津見神の子なり。
 
 僕が名は足名椎と謂い、妻が名は手名椎と謂い、
 
女が女は櫛名田比売と謂う」とまをしき。
また「汝の哭く由は何ぞ」と問いたまえば、答え白さく、
 
 「我が女は本より八椎女ありしを、高志の八俣のをろち年毎に来て喫へり。
 
 今そが来べき時なるが故に泣く」とまをしき。
 
 ここに「その形は如何に」と問いたまえば、答えて白さく、
 
 「その目は赤かがちの如くして、身一つに八頭八尾あり。
 
またその身に蘿(こけ)と檜・椙と生ひ、その長けは
 
谿八谷・峡八尾に度りて、その腹をみれば、悉に常に血爛れたり」とまをしき。
 
ここに速須佐之男命、その老夫に詔りたまはく、「この汝の女は、吾に奉らむや」
 
とのりたまへば、恐し。また御名を覚らず」と答え白しき。
 
ここに答えて詔りたまはく、
 
「吾は天照大御神のいろせなり。かれ、今天より降りましぬ」とのりたまいき。
 
ここに足名椎・手名椎神白さく、「然座さば恐し。立て奉らむ」とまをしき。
ここに速須佐之男命、すなわちゆつ爪櫛に童女を取り成して、
 
 御みづらに刺して、その足名椎・手名椎神に告りたまはく、
 
 「汝等八塩折の酒を醸み、また垣を作り廻らし、その垣に八門を作り、
 
門ごとに八さずきを結い、そのさずきごとに酒船を置きて、船ごと
 
 にその八塩折の酒を盛りて待て」とのりたまいき。
 
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上記の簡訳を記す
八俣の大蛇 
老夫と老女の二人がいて、童女を中に置いて泣いていました。
ハヤスサノヲ命「あなた方は誰ですか」と尋ねる。

その老夫は、
 「私の名は足名椎(アシナヅチ)と言い、妻の名は手名椎(テナヅチ)と言い、
娘の名は櫛名田比売(クシナダヒメ)と言います」。
 また、「どうして、泣いているのですか」と尋ねると、
「私の娘は八人いましたがあの八俣の大蛇が毎年に襲ってきて食べてしまいました。

今年もやって来る時期となったので、泣いているのです」
そこで、「どんな形をしているのか」と尋ねると、
 「その目は赤かがちのようで、身一つに八つの頭・八つの尾があります。
 
また、その身には蘿(こけ)や檜や杉が生え、その長さは八つの谷・八つの峰に
わたります。その腹を見れば、ことごとく常に血がにじんで爛れています」
と言った。ーー赤かがちと言うのは、今の(ほほづき)
そこでハヤスサノヲ命が「このあなたの娘を、私の妻に下さい」と言うと
「恐れ入りますが、貴方のまだ名前を存じませんので」と答えました。
「私はアマテラス大御神の弟です。そして、今天から降りてきたところです」
そこでアシナヅチ神・テナヅチ神が言うには、「それならば差し上げましょう」
 
ハヤスサノヲ命は、その童女の姿を神聖な爪形の櫛に変えさせ、みづらに刺して、
「あなたたちは八塩折の酒(やしほをりのさけ)を造り又垣を作り廻らしその垣に
八つの門を作り、門ごとに八つの佐受岐(さずき)を作り、その佐受岐ごとに
酒桶を置き、その酒桶ごとにその八塩折の酒を満たして待ちなさい」と言いました。

      参考文献:古事記上 次田真幸訳 講談社
           
 
 
(三)聖徳太子 十七条憲法を素読しよう。

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 一に曰く和を以て貴(たっと)しと為(な)し、
 
 忤(さから)うこと無きを宗(むね)と為(な)せ。
 
 人皆党(とう)有り、忤(さから)うこと無きを宗とせよ。
 
 達する者少なし。 是れを以って或いは君父に順わず、
 
隣里(りんり)に違(たが)う。 然れども、上和(やわ)らぎ、
 
下睦(むつ)まじく事を論じ諧(かな)うとき、事理自ずと通ずる。 
 
何事か成らざらん。
 
漢文
一曰 以和為貴  無忤為宗 人皆有党 亦少達者 是以
 或不順君父 乍違干隣里 然上和下睦 諧於論事 
則事理自通 何事不成
 二に曰く篤(あつ)く三宝を敬え。三宝とは仏法僧なり。
 
則ち四生の終いに帰するところ、万国の極宗(おおむね)なり。
 
何の世も何人もこの法を貴(とうと)ばざらん。
 
人、尤も悪しきもの鮮(すく)なし。 能く教え之に従う。
 
三宝に帰さずして、何を以てか枉(まが)れるを直(ただ)さん。
 
語訳
終いに帰するところーよりどころ
極宗ー秀れた心の教え
四生ー卵生、胎生、湿生、化生ー 生きとし生けるもの
 
漢文
二曰 篤敬三宝 三宝者仏法僧也 則四生之終帰 万国之極宗
 何世何人 非貴是法 人鮮尤悪 能教従之 基不帰三宝 
何以直枉

 三に曰く詔(みことのり)を承りては必ず謹め、
 
君は之れ天とす、臣は之れ地とす。
 
天は覆(おお)い地は戴き、四時に順(したが)い行いて、
 
万気(まんき)通うことを得(え)る。
 
地、天を覆(おお)わんとするときは壊(こわ)るることを致さん。
 
是(これ)を以て 君言うときは臣承る。
 
上(かみ)行うときは下(しも)靡(なび)く。
 
故に詔(みことのり)を承りては必ず慎(つつし)め。 
 
謹(つつし)まずば、自ずから敗れん。 
 
漢文
三曰 承詔必謹 君則天之 臣則地之 天覆地載 四時順行 
万気得通 地欲覆天 則致壊耳 是以 君言臣承 
上行下靡 故承詔必愼 不謹自敗
  
     参考文献 聖徳太子 憲法十七条 梅原 猛 小学館
          聖徳太子 武光誠  現代教養文庫

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