古典を音読しょうNO,82

                                                              

 
 目次ページ  前ページ
                                         2015.1,10
(一)フアーストフード店の異物混入に思うこと
 
   読み上げ音声<<クリック
 
フアーストフード店の異物混入が今問題になっています。この問題は顧客第一の日本

的経営を逸脱した一番悪い見本を見せてしまった感があります。

謝罪会見は言い訳に終始して一向に反省の色がないことを世間に宣伝してしまった事

で益々混入事件を拡大してしまったようであります。

カナダ人の女性社長が出席しない会見になり一層の悪い印象を与えたように思います。

 トップが出席しないことはこの異物混入事件が社長が出席するほどの大事な件

ではないと言う判断であった。 この一事をもってもこの会社の考えは顧客重視姿勢

が全くないことを証明してしまったようです。

今後この結末は長引き大きな損害を与える結果となることはさけられないと思います。


日本人の経営ではセブンイレブンはアメリカ経営のノウハウを守破離して日本経営の

独壇場にしてアメリカのセブンイレブンの倒産を回避して日本の会社が買収して経

営権を得て指導教育して日本のマニュアル化に移行して成功しました。
 
アメリカ的経営を継承して大きな問題を抱えている日本フアーストフード店とセブン

イレブンの日本経営者と何が違ったのか明らかなことです。アメリカンマニュアルを

日本人の顧客に合せずにアメリカ的経営を踏襲したことで失敗したのであります。
 
最近の店舗改装を行った状態をみますと背もたれのない椅子が多くなり他フアースト

フード店より居心地の良くない店に改装されていて益々お客様が遠のく造りに改め

経営トップの考えの貧弱さ見えてきてしまっています。
 
結論は日本での経営をカナダ人を社長にしてしまったことが大きな失敗の根因であろ

うと思います。 
 
 (ニ)古事記を音読しよう。
 
  古事記はNO29、NO30、NO31にても音読しております。御参照ください。
     
     音読音声<<クリック     
 
二神の神生み
 
 既に國を生み竟へて、更に神を生みたまひき。かれ生みたまふ神の名は、大事忍男の神。
 
次に石土毘古(いはつちびこ)の神を生みたまひ、次に石巣比賣(いはすひめ)の神を生みたまひ、
 
次に大戸日別の神を生みたまひ、次に天の吹男の神を生みたまひ、
 
次に大屋毘古の神を生みたまひは、次に風木津別の忍男の神を生みたまひ、次に海の神の名は
 
大綿津見の神を生みたまひ、次に水戸の神は名は速秋津日子の神、次に妹速秋津比賣の神を
 
生みたまひき。
 
大事忍男の神より秋津比賣の神まで并はせて十神。
 
 この速秋津日子、速秋津比賣の二神、河海によりて
 
持ち別けて生みたまふ神の名は、沫那芸(あわなぎ)の神。次に沫那美(あわなみ)の神。
 
次に頬那芸(つらなぎ)の神。次に頬那美(つらなみ)の神。次に天の水分(みくまり)の神。
 
次に國の水分(みくまり)の神。次に天の久比奢母智(くひざもち)の神、次に國
 
の久比奢母智(くひざもち)の神。沫那芸の神より國の久比奢母智の神まで并はせて八神。
 
 次に風の神名は志那都比古(しなつひこ)の神を生みたまひ、次に木の神名は
 
久久能智( く く のち )の神を生みたまひ、次に山の神名は大山津見(おほやまつみ)の神
 
を生みたまひ、次に野の神の名は鹿屋野比賣(かやのひめ)の神を生みたまひき。
 
またの名は野椎(のづち)の神といふ。志那都比古の神より野椎まで并はせて四神。

 
この大山津見の神、野椎の神の二神(ふたはしら)、山野によりて持ち別けて生みたまふ神の名は、
 
天の狹土(さづち)の神。次に國の狹土の神。次に天の狹霧(さぎり)の神。次に國の狹霧の神。
 
次に天の闇戸(くらと)の神。次に國の闇戸の神。
 
次に大戸或子(おほとまどひこ)の神。次に大戸或女(おほとまどひめ)の神。
 
天の狹土の神より大戸或女の神まで并はせて八神。
 次に生みたまふ神の名は、鳥の石楠船(いはくすぶね)の神、またの名は天の鳥船(とりぶね)
 
といふ。次に大宜都比賣(おほげつひめ)の神を生みたまひ、次に火の夜芸速男(やぎはやを)の神を
 
生みき。またの名は火之かが毘古(かがびこ)の神といひ、またの名は火之迦具土(かぐつち)の神と
 
いふ。この子を生みたまひしによりて、御陰(みほと)やかえて病み臥(こや)せり。
 
たぐりに生りませる神の名は金山毘古(かなやまびこ)の神。次に金山毘賣(かなやまびめ)の神。
 
次に屎(くそ)に成りませる神の名は、波邇夜須毘古(はにやすびこ)の神。
 
次に波邇夜須毘賣(はにやすびめ)の神。
 
次に尿(ゆまり)に成りませる神の名は彌都波能賣(みつはのめ)の神。
 
次に和久産巣日(わくむすび)の神は。この神の子は豊宇氣毘賣(とようけびめ)の神といふ。
 
かれ伊耶那美の神は、火の神を生みたまひしに因りて、遂に神避(かむさ)りたまひき。
 
天の鳥船より豊宇氣毘賣の神まで并はせて八神。およそ伊耶那岐伊耶那美の二神、
 
共に生みたまふ島壹拾四島、神參拾五神は。こは伊耶那美の神、
 
いまだ神避りまさざりし前に生みたまひき。
 
ただ意能碁呂島は生みたまへるにあらず、また蛭子と淡島とは子の例に入らず。
 
参考文献
 
  古事記(上)  次田真幸 訳  講談社
         
 (三)夜船閑話を音読しよう。
  
    音読音声<<クリック
 
黄白にして方寸余なる者あり、山気に随って或いは顕れ或いは隠る。是れ幽が洞口に

垂下する所の蘆廉なりと。

夜即ち全く資生の具裳をかかげて上る。巉巌を踏み蒙茸を披けば氷雪草鞋を咬

み、雲露衲衣を圧す。辛汗滴て苦膏を流して、漸く彼の蘆簾の処に到れば、風致清

絶、寔に物表に丁々たる事を覚ゆ。

心魂震い恐れ、肌膏戦慄す。且らく巌根に倚て数息する者数百、少焉あって衣振るい

襟を正して、畏づ畏づ掬躬して簾子の中を望めば、朦朧として幽が目を収めて端坐

するを見る。蒼髪垂れて膝に到り、朱顔麗しうして棗の如し。

大布の袍を掛け、軟草の席座せり。窟中纔に方五六笏にして、無し。机上只中庸と

老子と金剛般若とを置く。

予則ち禮を盡して、苦ろに病因を告げ、且つ救ひを請ふ。少焉幽眼を開いて熟々視

て、徐々として告げて曰く、我は是れ山中半死の陳人、櫨栗を拾ひて食ひ麋鹿に伴つ

て睡る、此外更に何をか知らんや、自ら愧づ、遠く上人の來望を勞する事を。
 
予即ち轉た咨叩して休まず。時に幽恬如として予が手を捉へて、奄オく五内を窺ひ、

九候を察す。爪甲長き事半寸、慘乎として?を攅めてつげて云く、已哉、觀理度に

過ぎ進修節を失して、終に此の重症を發す、實に醫治し難き者は公の禪病なり、

若し鍼灸藥の三つの物を恃みて、而して後に是れを救はんと欲せば、扁倉力を盡し

華陀?を攅むるも、奇功を見る事能はじ、公今觀理の爲めに破らる、勤めて内觀の

功を積まずんば終に起つ事能はじ、是れ彼の起倒は必ず地に依るの謂なり。予が曰

く、願わくば内觀の要秘を聞かん、學びがてらに是れを修せん。
参考文献 
 
 白隠禅師 健康法と逸話 直木公彦 日本教文社 

inserted by FC2 system