漢文を素読しょうNO,12

                     

                                

 

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一)ミクロとマクロ思考との切り替え
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自分が性善的なことを行って他人が性悪的な言動をしたからその都度、
腹を立てていたのではどんな強靱な精神であっても耐えることができない。
 
増しては世界国家間情報は昔と違ってすべて入手することができます。
 
その情報にたいして善的神経で対処していては心身的に疲労感を覚える
 
ばかりとなります。
 
自らの言動は善行であっても他者には寛容な心構えが必要になってきます。
 
現代の世界情勢を考えると子供達にとっては悪い政情を見せている国際情況
 
といえます。
 
例をあげれば尖閣諸島、中国の反日暴動を見ても不条理な日中政治問題は
 
中国から見れば善であっても、日本にとっては悪であります。
 
日本から見れば日本の言動は善であり、中国から見れば悪となります。
 
国際関係は100年〜150年の長期間の歴史的事実がからんできます。
 
日本はミクロ的に情況判断ーー中国はマクロ的に情況判断をします。
 
現実に管理する日本ーーー中国は現実の日本の動きに反論言動します。
 
中国は民間船舶、軍艦、飛行機を利用して尖閣諸島周辺を航行して
 
諸島に上陸への隙を窺って数ヶ月間攻撃を仕掛けています。
 
このような国際情況を見守っている子供達にとってこれらの不条理は
 
どのように感じるのでしょうか。
 
基本的には自分にとって守るべき事は性善思想であります。
 
しかし他人、他国の言動は性悪的思想で考え、その言動に対してどのように
 
対処すべきかを考えることが重要であります。
 
これから外国人と仕事をする、外国企業に就職する、外国で仕事をする
 
ことは避けられません。 学校での教育の違い、環境の違い、法律の違い
 
、宗教の違いなどが有りこれらの摩擦を解決しながら生活、仕事をしていく
 
ためにはそれらの環境を受け入れる心の準備が必要となってきます。
 
先ずは机上においての心構えから身につける必要があります。
 

 


二)孫子の兵法を学習
 
孫子の兵法 謀功篇
 
○百戦百勝は善の善なるものに非ず。
 
戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり。
 
 
○上記の漢文
 
百戦百勝、非善之善者也。
 
 
不戦而屈人之兵、善之善者也。
 
 
○意 訳
 
百戦して百勝することは最善の方策ではない。
 
戦わないで人の兵を屈服させて勝つことが最善の方法である。
 
(中国が尖閣諸島に数ヶ月間継続して船、兵を繰り出しているのは戦い無く
 
諸島を侵略するためであり、互いに我慢比べであります。
 
孫子の兵法を実践しているのであります)

 
孫子の兵法 謀功篇2
 
◎勝を知るに五有り。以って戦うべきと以って戦うべからざると
 
 知る者は勝つ。
 
衆寡(しゅうか)の用を識(し)る者は勝つ。
 
 
上下(じょうげ)欲を同じくする者は勝つ。
 
 
虞(ぐ)を以って不虞(ふぐ)を待つ者は勝つ。
 
 
将能(しょうのう)にして君(きみ)御(ぎょ)せざる者は勝つ。
 
 
此の五者は勝ちを知るの道なり。
 
 
故に曰く、彼を知り己を知れば、百戦して殆(あや)うからず。
 
 
彼を知らずして己を知れば、一勝(いっしょう)一負(いっぷ)す。
 
 
彼を知らず己を知らざれば、戦う毎(ごと)に必ず殆(あや)うし。
 
 
◎上記の漢文
 
知勝有五。知可以與不可以戦者勝。
 
 
識衆寡之用者勝。
 
 
上下同欲者勝。
 
 
以虞待不虞者勝。
 
 
将能而君不御者勝。
 
 
此五者知勝之道也。
 
 
故曰、知彼知己者、百戦不殆。
 
 
不知彼而知己、一勝一負。
 
 
不知彼不知己、毎戦必殆。
 
 
◎意 訳
 
勝利の目算を知るには、五条件がある。
 
我と敵との戦力を比べて戦うべきか否かを判断できること。
 
兵力に応じた戦いができること。
 
君主と国民が心を一に合わせていること。
 
態勢を固めて敵の不備を討つこと。
 
将軍が有能で君主が将軍の指揮を制御しないこと。
 
これら五者が勝ちを知る道である。
 
敵を知り己を知れば百戦して危ういことはない。
 
己を知って敵を知らなければ
 
五分五分であり、敵を知らず己を知らなければ必ず敗れる。
 
 
衆寡之用 ー 多と少の用兵
 

上下 ー 君主と臣下
 

虞 ー 十分な軍備

 

 

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