漢文を音読しょうNO,60

                                                              

 
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(一)新しい世界核兵器戦略                      2014.5.30
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世界はあちこちで混乱を来たしている。ロシャとクロアチア、中国と

ベトナム、中国とフイリッピン、中国と日本の尖閣諸島、中国とウイグル

地区の紛争、シリア紛争で16万人の死者、という紛争が生じている。

これらの問題の根本はアメリカの衰退により19世紀の弱肉強食の時代に

戻ったような状況になっている。
 
日本は核兵器を持っていない、又これからも持つ考えがない、この核兵器

を持っている国家が力に任せて海域、地域を侵略して思い通りのことを

実践する世の中になっています。特に中国、ロシャが主に紛争を起こし続

けている。これらを制止する手立てはないものだろうか。
 
日高義樹氏の書に

「原子炉を通常爆弾で攻撃、破壊すれば放射能が飛び散り、多くの損害が

出る。つまり、核爆弾を投下したのと同じ軍事的効果をあげることができる。

核兵器で相手を攻撃する代わりに、敵の核施設つまり放射性物質の貯蔵施設

を攻撃すれば同じ軍事的効果がある。正確な目標を攻撃できるミサイルを作れば、

核弾頭を装備しなくても容易に核戦力を持てるだけで無く抑止力を行使すること

が出来るようになったのである。」
 
これは日本にとっても東南アジアの国々にとってもアメリカ、中国、ロシャ

を恐れることはない、精度の高いミサイルに通常火薬の弾頭をつけて大陸間

弾道ミサイルを持てば大国を牽制することも可能になったのである。

日本には世界に冠たる工業力と技術力がある。アメリカの最新クルージング

ミサイルよりも優れたミサイルを作ることが出来る。

この方法で大国の主要な場所を照準に設置完備すれば世界平和を実現するために

日本が先頭に立って指揮する役目を担うことができるようになる。

中国のように言っていることと行うことが違うーならずもの国家を相手にするため

には核を制する強大な兵器を完備することが必要で有ります。
 
核兵器の脅しに対してそれに対抗する通常兵器による最大限の抑止力を敵に行使する

ことが可能になれば弱小国であっても数国が合従連衡して当たれば大国に堂々と渡り

遇う姿勢をとることができるのである。

これからの時代は大小、強弱の国家であっても平和に生活できる地球上になるために

この平常兵器で核に対しての抑止力を持てる時代になればならず者国家を戒めること

できるのである。


 参考文献
 資源世界大戦が始まった 日高義樹著 ダイヤモンド社
 
(二)正法眼蔵随聞記を音読しよう。
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孤雲懐弉(えじょう)禅師(1198〜1280)

正法眼蔵随聞記は道元禅師に受けた教え懐弉禅師が記したもの
 
○学道の人自解を執することなかれ
 
一日参学の次、示に曰く、学道の人、自解を執することなかれ。
 
縦い所会有りとも、若しまた決定よからざる事もあらん、また是れ
 
よりもよき義もや有らんと思うて、ひろく知識をも訪ね、先人の
 
言をも尋ぬべきなり。また先人の言なれども堅く執する事なかれ。
 
若し是れもあしくもや有らん、信ずるにつけてもと思うて勝れたる
 
事あらば次第につくべきなり。
 
昔忠国師の会に、有る供え奉来たれりしに、国師問うて云く、南方
 
の草の色如何。」 奉云く『黄色なり」。」
 
また「問う」国師の童子も「黄色なり」と答えしかば、
 
国師、供奉に云く、「汝が見、童子にこえず。汝も黄色なりと云う。
 
童子も黄色なり云う。是れ同見なるべし。然れば、童子、国皇の師
 
として真色を答えし、汝が見所常途にこえず。」と
 
後来、有る人云く、供奉が常途にこえざる、何のとがか有らん。
 
童子と同じく真色を説く。是れこそ真の知識たらめ。」と云って、
 
国師の義をもちいず。故に知んぬ、古人の言をもちいず、ただ誠の
 
道理を存すべきなり。疑心はあしき事なれども、また信ずまじき事を
 
かたく執して、尋ぬべき義をもとぶらはざるはあしきなり。
 
 参考文献 
 正法眼蔵随聞記 筑摩書房 古典日本文学全集
 
(三)山岡鉄舟の武士道を音読しよう。
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鉄舟の武士道(後編)
 
以上の如く考え来れば、武士道は実行を重んずると云うからは、
 
形を主とするかの如き観あれども、茲が早合点しては困る所なり。
 
篤と踏み止め考ふる時は、其の形は何処より発現しきたりしかが、
 
大切なる所なり。熟考せば必ずや其の心の発動たることを悟るべし。
 
されば若し、形(行為)と心(道理即ち天地の真理)と衝突を来たす
 
の時ありとせば、形の閻魔も兜を脱して、心の菩薩に順ぜざるべからず、
 
諺に己れ勝つ事のみを知って、負ける事を知らざるは、武士道にあらずとは
 
此の辺の事なり。
 
古今往々行わるる処の、復讐暗殺の如きは、世人多くは公然の秘密と唱ふる
 
が如し、然れども余の抱負する処の武士道とは、大いに其の撰を異にする
 
ものあり余は斯くの如き惨事を見て、何の道とも云うべからず。
 
こは唯だ有情の人たるを以て、時に喜怒哀楽の極度より、其の規道を失して、
 
遂に道の外に逸したる、過誤の行為と云うの外なきが如し。
 
断じて誉むべき行為にはあらざるなり。 小松内府(平重盛公)曰く、「讐を
 
報ずるに恩を以てすべし」と。後世、或人此の意を解せず。問うて曰く、讐を
 
報ずるに恩を以てせば、恩を報ずるには、如何なる方法を以てすべきかと。
 
神君(家康公)の曰く、恩を報ずる恩は重く、讐に報ずる恩は軽きと云うが如き
 
のみと、仰せらる。聊か奇観を呈すれども、静かに御意の存する所を伺わば、余の
 
愚考する所の武士道と、天地符号して、釈然たるものあり。
 
而して武士道は、本来心を元として、形に発動するものなれば、形は時に従い事に
 
応じて変化遷轉極まりなきものなり。余今日斯くの如きを講究する所のものは
 
目下我が邦の形勢日一日に急なるを見聞し、翻って古今の史上に鑑み、諸行無常の
 
理に照らすに至っては、現今の国勢那辺に其の変化を来たすべきや、予想すべからざ
 
るものあり。是れ或いは遠き未来にあらざる可きかの観なくんばあらず、我が輩皇国
 
の臣たるもの、那辺の大道に進行すべきか、是れ現下頭上の急務なるべし。
 
是れ鉄太郎が憂慮苦心する所以なり。
 参考文献 鉄舟随感録 安部正人編 PHP
 
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